第十九回「平井さんと瑛太くん」
2009年10月03日
瑛太は1歳9ヶ月になるトイ・プードルの男の子です。
「しつけ方教室」にお世話になる きっかけは生後5カ月頃の甘噛みでした。
しつけ本には 対処法として、マズル・コントロールや、中には「噛み返す」なんていうものもありましたが、どれも上手くいかず、逆に悪化させているような気がしました。
「このまま噛み癖がついてしまったら どうしよう…」悩んでいるとき、「らぽーる」に出会い、科学的な理論に基づく しつけ方を教わりました。
「しつけ教室」ではなく「しつけ『方』教室」、犬ではなく 私たち飼い主の問題なんだと気付かされました。
叩いたり蹴ったりではなく、きちんと動物行動学に基づいた しつけ方で、瑛太の甘噛みはピタリとやみました。
その後、しつけ方教室の他に「アニマルセラピー」という活動をしていることを知りました。
私は子供と触れ合う仕事柄、数年前より「心に何かを抱えた子供に関わりたい」と ずっと考えていました。
瑛太と一緒に 出来ることがあれば ぜひ やってみたい と思い、参加させてもらうようになりました。
セラピー活動では対象者の方の笑顔を見ると 本当に嬉しくなりますが、楽しいことばかりではありません。
うまく想いが伝わらなかったり、思うような活動ができない時には、全てを投げ出したくなる時もあります。
ただ、そんな時には気持ちを共有し、励まし合える仲間がいます。
セラピーを通じ、いろいろな経験が出来たことは もちろんですが、普通では出会えなかった皆さんと出会えたことが、一番の喜びです。